2020年5月18日22時15分 
コミュニティ活動

2014.05.01 [JDMC] みんなで作る地図「オープンストリートマップ」と「オープンデータ」

海外先進事例に学ぶ行政データマネジメント研究会


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2013年11月6日、JDMCの行政データマネジメント研究会で講師としてお招きしたのは東修作さん。地理空間情報を活用したソフトウェア開発企業(Georepublic Japan)に勤務するかたわら、個人でオープンストリートマップ(OpenStreetMap)やオープンデータの普及活動に取り組まれてこられた方で、そのお話を研究会の皆さんで伺いたいと考えました。


2013年10月、伊豆半島の沖合にある伊豆大島を襲った台風26号、27号の時も、2010年のハイチ地震で作られたクライシスマッピングサイトと同様にOSMを利用して立ち上げられました。


オープンデータを活用したボランティアベースの活動には永続性があるのか、一過性のムーブメントに過ぎないのではないのか、という懸念があるのは否定できません。ただ、その問いに対して、東氏は逆にこう尋ねます。「2004年に始まったOSMの活動がなぜ、いまなお、続いているのでしょう」


オープンデータによる可視化が、国・自治体の政策や議論の透明化につながるEBPM(Evidence Based Policy Making)の一環で動き始めています。バイアスのかかった大本営発表ではなく、淡々としたデータに裏付けられた事実(ファクト)に基づく、民主的かつ合理的な意思決定が可能になるからです。

仮に地図情報を、コミュニティによる自主的な活動ではなく、行政機関など自治体が主導し、自治体単位で作るとどうなるでしょう。たとえば、バリアフリーマップを地域別に作るとする場合、それぞれの自治体が、サービスインフラ、プラットフォーム、人材などをそれぞれ集めるとなると、相当な予算や人手がかかることでしょう。財政基盤の弱い、あるいは人口減少や高齢化に悩む自治体にとっては容易なことではありません。また、せっかく大枚をはたいて作ったアウトプットもまた、地域間で相互運用できないものに終わる可能性があります。


自発的に誕生したコミュニティの活動がなぜ続くのか、を理解するには、東さんが指摘するように、活動に自ら参加することがカギになるでしょう。


「あなたも世界を変えられます。オープンデータの取り組みを楽しんでください」と東さんは述べました。

https://japan-dmc.org/?p=3317

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